高校生に面接指導を頼まれ行った。
進学のための面接だ。この練習の次の日が試験ということだった。すでに何度も練習をしているようで、面接用に書き留めたメモを暗記しているのではなく自分の言葉にして話すことができている。文句のつけようがなかったが、とても緊張している様子が伺えた。
しかしその緊張感が「この学校に入りたいんだ」という思いをより強く伝えているようにも感じた。
将来(就きたい職業)の目標が定まっており、希望のする進学先がイコールの場合は思いがしっかり伝わってくる。
でも、必ずしも全員が思い通りの進路先を受験するわけではない。
卒業後どうすればいいのか決められずにいる場合もある。
行き先を決められず、他者から勧められた進路先に向けての面接練習はキツイ。
質問の定番である「高校生活の思い出」や「志望理由」がなかなか伝えられない。
もしかすると、高校も不本意入学だったかもしれない。だから思い出や夢中になったことが言えないのかもしれない。そして次へ進む段階も不本意に。負の連鎖みたいなものだ。
夢中になったものや好きなものは本当にないのか?
そんなことはなく、その場で思い出せないだけだ。ゲームが好きかもしれない。テレビが好きかもしれない。絵を描いている時がいい気分だったかもしれない。
面接官役が、部活や勉強の頑張りを答えとして求めているから言えないんだと思う。
ずーっと前に面接指導をした高校生に対して、もっといいアドバイスができていたら・・・と目を輝かせながら面接練習をする高校生を見ながら感じた。
目を輝かせている高校生。部活での頑張りをたくさん話してくれた。その中で部を強くするために自分なりに考え行動したことがあると。
その行為は部員達になかなか受け入れられなかったようである。でも途中でやめることなくひたすら続けていたらそのうち皆がその行為に感謝をしてくれたことがとても嬉しかったと言っていた。続けて良かったとも。
何だか私にアドバイスしている?というように伝わってきた。
寺子屋Wings すぐには答えが出る場所ではないけど、役に立たない場所ではないはず。
人と違ったことを行う不安がたまに出てくる。それを打ち消し、勇気をもらえた。継続すると何かが見えてくるよ。と言われたような気がした。