どうやら転職も悪くない時代らしい。
自分が就職をしたときは、定年まで続けるつもりだった。
世の中もそれが当たり前の空気だった。
先輩は「最低でも、年金がもらえるまでは続けろ」と言っていた。
ある時、長く勤めていたところをやめた。
その時は、次の仕事を考えていたわけではなかったが、運よく仕事につけた。
今までと違った刺激がいっぱい入った。
そして色んな人がいた。
背の高い就職2年目の彼は、すでに10年は働いているだろうと思うほど色々なことを知っていた。よく質問させてもらった。丁寧に教えてくれた。
ペアで仕事をした少し年下の彼女は、わからないだろうと思うことを事前に丁寧に教えてくれた。将来就きたい仕事のためによく勉強をしていた。
先回りが上手だった。
自席にいたことがないきれいなお姉様は、人のために飛び回っていた。
「仕事ってこうやるんだよ」と行動で示していたような気がする。
いつもニコニコしながら、周りを気遣い、働きやすい職場にしようと頑張っていた30代の責任者。おかげで楽しくやりたいことをやらせてもらった。
ちょっとだけお姉さんの彼女は、何も知らないと言いながら基本がしっかりできていて、その重要さを教えてもらった。
専門知識がたっぷりの30代の彼女は、その知識を思いっきり発揮していた。そして、おいしいお店の情報もたくさん持っていて、よく一緒に行った。楽しく仕事ができた。
当然その知識もしっかりいただいた。
お願いしたことを満足いくように返してくれる30代の彼には、今更ながら仕事への向き合い方を教わった。
伝えたいことが相手の心にどうしたら残るかをいつも考え、農業も上手な60代半ばの先輩。「仕事はていねいに!」を再認識した。
70代後半でも元気いっぱいのお姉さん。笑顔で手を振ってもらうと元気が出る。
物静かだけど、ポイントがしっかり押さえられている同年代の彼女。安定感がすごい。
若い人への声掛けも上手。
仕事へ行きたくさせてくれるほんの少し年上の責任者の彼女。職員一人一人の様子をよく見ている。大したことをしていないのに、いつもほめてくれる。これが嬉しい。
やめた職場でも時々仕事をさせてもらっている。
ここにも、面白い人がたくさんいた。
離れることで、見えるものもあった。
たった数年で、何か所で仕事をしたんだろう?
今までの自分では考えられないが、いい変化ということにしておこう!!
いろんな人から刺激をもらったので、ちょっとだけ成長した気がする。
今一緒に仕事をしてみたい人は、息子だ。
何だか、面白いことを教えてもらえそうなんだよね。