「アリとキリギリス」という童話。
アリは暑い夏の間毎日食べ物を巣に運び冬に備えた。しかしキリギリスはバイオリンを弾いたり、歌ったりし毎日楽しい生活をしていた。そして冬がやってくる。
アリは蓄えた食べ物のおかげで、巣の中で温かく過ごすことができたが、夏の間遊んでいたキリギリスは食べるものがなく困り果て、アリに食べ物を分けてくれるように頼む。
しかし、働かないキリギリスが悪いと分けることをしなかったアリ。
キリギリスは飢えと寒さで死んでしまう。それを知った他のアリとキリギリスの仲間たちは反省し、アリはキリギリスに食べ物を分け、キリギリスは夏の間も働くようになった。
という話し。
キリギリスはもっと計画的な生活をする必要がある。みんなもアリのような生活をしよう。と伝えている。
これは、アリの視点から書かれたもの。
アリは本当に正しいか。キリギリスのように生活をしてはいけないのか。
キリギリスの気持ちから考えたらどうなるだろう?
キリギリスもバイオリンを弾き続け、周りにいる生き物たちを楽しませたり、いやしたりし、立派な仕事をしていたのではないか。
という見方もある。
時代はどんどん進歩し変化をしている。だらか現代に生かす解釈をすると・・・
真面目にコツコツ働くことは素晴らしい。
でも、これだけが正しい時代は終わった。
何が得意か、何を好きと思うかは人それぞれ。
自分の「好き」で誰かを楽しませることができるなら、それを否定することはできない。
それが一人一人を輝かせる未来をつくる。と
「10歳からの考える力が育つ20の物語」(作:石原健次)に。
20の物語を例に挙げ、いろいろな角度から物事を見られるようになろう。という本だ。
真正面からだけ見るのではなく、横や後ろからも見てみよう。と自分に言い聞かせる。
そして人の数だけ考え方がある。
10歳からの考える力が育つ20の物語 童話探偵ブルースの「ちょっとちがう」読み解き方 / 石原健次 【本】 価格:1,430円 |